マジンガーZ 空にそびえるくろがねの城
無敵の力はぼくらのために
一世を風靡したスーパーロボット・マジンガーZの新作映画が来年1月公開されるという。
元祖スーパーロボットとして今も熱く語り継がれる名作アニメである。
その存在意義は、Wikipediaでも下記の通り書かれている。
巨大な人型ロボットに主人公が乗り込み操縦するという、「巨大ロボットアニメ」と呼ばれる分野に分類される初めての作品[1]である。
それまでの巨大ロボットはリモコンで遠隔操縦する「鉄人28号」や声で命令する「ジャイアントロボ」などが有名である。
しかし、巨大ロボットにパイロットが乗り込んで操縦するという発想はなかった。
天才・永井豪の発想力に脱帽するばかりである。
主なストーリーは以下の通りである。
天才科学者「兜十蔵」博士は世界征服を企むドクターヘルから地球を守る為に「神にも悪魔にもなれる」能力を秘めたスーパーロボット「マジンガーZ」を作り出した。 兜十蔵博士はドクターヘルの攻撃によって亡くなってしまったが、彼が作った無敵のロボットマジンガーZは孫の「兜甲児」に託され、兜甲児はDr.ヘルとDr.ヘルが作り出した機械獣軍団の野望を打ち砕くためにマジンガーZで戦う決意を固める。
光子力研究所敷地内の汚水処理場(俺はプールだと思い込んでいた)の水を割って出動するオープニングは今でもシビレる。
感動ものだ。
宇宙戦艦ヤマトでもそうだが、発進シークエンスはこうでなくてはダメなのだ。
水木一郎アニキの熱唱する主題歌は、アニソンの中でも別格の扱いを受けるほど大ヒットしたほどだ。
そりゃそうだろう。
オープニングであのイントロが鳴り響けば、当時のガキんちょどもはみな魂を鷲づかみされたことは疑いない。
劇中の「超合金Z」にちなんで発売されたオモチャ「超合金」は当時のガキどもの垂涎の的だった。
今もリファインを重ねて「超合金魂」として発売されていることからも、マジンガーZの影響力は推して知るべしだろう。
しかし、放映当時の俺はまだ生まれて1年だから、アニメを見た記憶が一切なかった。
記憶にないのも道理で、俺の暮らす高知県では放映していなかったということをWikipediaでさっき知ったのだ。
正義の心をパイルダーオン!
そんな俺がなぜマジンガーZを知っているのかというと、テレビ各局で放送していた「なつかしのアニメ特集」なる番組の賜物である。
主題歌は「アニソン特集」などという番組で覚えた。
こうやって語り継がれるところを見ると、やはりマジンガーZは凄いのだ。
DVDが分売開始された(約10年以上前だった)と知った俺は、意気込んでショップに買いに走ったものだ。
そして、勇んでアニメを全話視聴してみたよ、パイルダーオン!
ところが当初はカッコ悪いのだ、われらのマジンガーZ。
まず、主人公の兜甲児が操縦に慣れず、悪戦苦闘する。まあ、そのへんはリアルともいえるが、そのためマジンガーZが戦う姿もしまらない。
ロケットパンチに光子力ビーム、ブレストファイヤーなどといったおなじみの武装で戦うものの
「これが元祖スーパーロボットかよ・・・」と目を覆いたくなりましたよ、あっしは。
敵役のDr.ヘルとその配下のあしゅら男爵の詰めの甘さもあって、何とか機械獣に勝ったという印象も強かったね。
しかし、徐々に我らが兜甲児も操縦に慣れ始め、相次ぐ戦いで武装強化(紅の翼・ジェットスクランダーなど)していくうちにだんだんスーパーロボットらしくカッコよくなっていくわけですよ。
不思議なもんですな。
でも、苦戦の末にDr.ヘルを倒し、平和が訪れたと思いきやもっと強い敵が現れやがった!
マジンゴー、マジンゴー、マジンガーZ!
しかし、地球制圧を目論むミケーネ帝国が一行の隙を突き、本格的に地上侵攻を開始。その先兵として突如姿を現した戦闘獣たちの前に、ヘルとの激闘で深い傷を負っていたマジンガーZは太刀打ちできず敗北を喫する。出典:マジンガーZ - Wikipedia
まあ、虎視眈々とミケーネ帝国は機会をうかがっていたわけだ。
そして、マジンガーZのコンディションを見抜き、ちゃっかりと侵略活動に乗り出したんだな。
満身創痍ながら出動したマジンガーZ、機械獣を凌駕する戦闘獣の前に壮絶なまでにたたきのめされる。
このやられっぷりが今見ても目を覆いたくなる。
これまで「無敵の力」で「ぼくらのために」戦ってきたスーパーロボットがフルボッコにされるのだ。
当時のガキんちょたちが衝撃を受けたのは容易に想像できる。
しかし、そんな絶望的な状況で救世主がさっそうと現れた!
グレートマジンガーは戦闘獣どもを見事に瞬殺。
死んだはずの甲児の父、兜剣造がミケーネ帝国の侵攻を予期し、マジンガーZをしのぐスーパーロボットを開発していたのだ。
つまり、最終回でマジンガーZからグレートマジンガーへと主役がバトンタッチされたのだ。
しかし、いまだにマジンガーZの人気は絶大だ。
主人公が巨大ロボに乗り込んで、敵と戦うというフォーマットは、やはりマジンガーZあってこそだ。
心配なのは、来年公開される映画の出来栄え。
やはりリメイク作は、旧作を信奉するファンから何かとバッシングを浴びる傾向にある。
願わくは、旧作を凌駕するスケールであってほしいものだ。
マジンゴー!